宮殿帥 + 東京国立博物館 + 旧寛永寺五重塔 + 現代美術    東京国立博物館編

 

 

 

 

 

 

東京出張、 (毎度、長文で御座います。)

 

正直、初めてでは無いが東京へ足を伸ばした事は殆ど無い
それ以前に京都から出る事もあまり無いし
最近では自分の家の敷地から出る事も無い。

楽園から出る必要性が無いからに他なりません 笑
(そう言えばお酒の席でもピクリとも動かず、偉い人がお酒を注ぎに来られて
何時も申し訳無い思いで過ごしているかも …)

 しかしながら折角行くのだから序に外界ならではの遊行を愉しみました、
当然、次の日の仕事に差し支え有るぐらい  …

 


仕事はスムーズに無事終える事が出来たのですが、
その後一泊して次の日はフリー
予定では、夜はdommuneスタジオに行って、翌日は

  東京国立博物館〜旧寛永寺五重塔/上野東照宮
 〜 TERRADA Art Complex( http://art.terrada.co.jp/ja/support/ )
  (現代美術ギャラリー)
コレだけ訪れたのみに留まりました。

 

 東博は、「春日大社展」が行われており、見識を深めるのに実り多く
有意義な時間を過ごせました。
流石に東博! 集品力が凄かった! 写真でしか観れない有名な物が
沢山列んでおり、何を書けば良いのか分かりませんが(笑)

 

一つだけお伝えすると

 

『鷺脚』

 

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(※この鷺脚は今回の展示では有りません! 中尊寺蔵 )

 


鷺脚机とは、日本の美しい机の代表格的なモノで大変美しいモノで有りますが
平安時代後期辺りに"和様"としての鷺脚が最も古いモノで、元を辿れば
大陸のモノに範をとり正倉院宝物の中に多く起源を見出す事が出来ます、
そして現在迄、創り続けられています。


 "鷺脚" については大変深い想い入れが有り
更に ' 持論では有りますが ' 鷺脚を観ることによって、
機能とは別の 「カタチ として美しいデザイン」と言う観点から
平安時代に "鷺脚" デザインの頂点が見え、更には昔の人がモノを扱う
力量まで垣間見えてきます。

これまた勿論持論で申し訳ありません
木工に於いて、「木の使い方」の完成は、正倉院にて完成の域に
達していると感じていますが、(執筆中…)
正倉院宝物はまだまだ大陸の影響が強く、"カタチのデザイン性"
に於いては"和様"とは呼べないものですが、
写真の 鷺脚 は僕が愛して止まない"美しい" 脚を有しています!

 

   しかしながら   …       、   …   

 

 此度では書ききれないので、いつかゆっくり

【鷺脚様式美から観るアウトライン考  〜日本の荘厳意匠等に於ける私的優秀期論】

(別名【コレかっこエエのんとちゃう?論】)

必ずまとめなくてはイケないテーマなんです。

 

 改めて、『鷺脚』 と題しましたが、"机"とは書いていません!

 

  今回の観点は、"用途" と言う観点を無視しております。

 「構造即意匠」と云う「機能から成る美しさ」を無視しています。

 

ルックスのみに着目した観点での"鷺脚トーク"と成っています!

 どう言う事かと申しますと、当たり前で申し訳ありませんが机には、

  1,  用途に合った天場の広さ

  2,  用途に合った高さ

  3,  用途に合った強度   用途等…

この観点から設計が始まります、然るに机の脚を創る為に

机は制作されません、

どうしても、鷺脚にしたところで大きさの不釣り合いから

どうしてもキレイに見え難く成る寸法が有ります。

この事から、

今回観たモノですが天板の広さの制約等が有り中尊寺のモノには"鷺脚"としては

個人的には少し劣ると感じています。

 

 

 然しながら、今回ガラス越しではあるものの、平安時代の鷺脚を写真では

確認し辛かった事などが確認出来て鷺脚に関しての疑問が解けた事が有り、
この事だけでも 「頂きっ♡」と言った具合でした!

 

今回の春日大社所有のモノと、

現在の高級品として作られているモノも併せて紹介しておきます。

 

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 どうでしょう?

写真写りが悪いのですが、下が現代荘厳の成れの果てです。

 

 

 

 他にも超逸品な出品ブツの量が多かったのでキリが無く、
紹介に至りませんが大変勉強に成り、私の為に素晴らしい展覧会を企画して頂き、
東京国立博物館様、誠に有難う御座いました。

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チラシと図録(厚み=3㌢)とカワイイ狛犬の絵葉書

 

 

 

 


  で…

 

当然、本館の常設にも足を向けない訳に行きません、
先ずはブチ当たったのが「古代」の展示。

 ココでも述べるに及ばなく、写真でよく見る有名ブツが、「ばっかり!」
春日大社展で腹九分目で更に時間が無いのに、どないしたらエエねん!
 観させて頂く他無いのですが… 笑

これまた、我々日本国民のトレジャーが「※タイヘンジャー」の御前に、
 情報量の多さから正直流して観るしか出来ませんでした…

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 (昔、高床屋形埴輪の建築構造を考えてみたなぁ〜 結構板を用いていた印象が。)

 

 

先ずは、重要な銅鏡がズラリ!
文様を眺めたら、完全にコノ場から去る事は出来ないのでキッパリと
振り切りました!
文様はさて置き厚み等の造りの確認だけでもすれば良かったのかな?…


 発掘瓦もズラリ!
ちょっと前に プチ プチブームだったので、 、 、、、
奥歯を噛み締め、舌打ちしながら、無視!
 軒丸瓦の連弁の形状等を(〜平安時代迄)考察してみたい思いが
有るのですが、   シカト!

 

 ん… 書ききれない!

 

 

 

『私的鉋備忘録』と銘うっていますので、
道具系の展示を紹介しておきます。

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'ちょうな' (全長約二尺)ですが、僕は仕事で使う事は皆無で、
おじいちゃん(船大工)の遺品に混ざっていたのを遊びで
触っただけなのですが、 

   ん〜    鉄!

スプリング ちょうなですね

この頃はどうだったのでしょう?
当たり前ですが、当時の"鉄"の存在は絶大で 鉄=権力 と言えるものでしょう
(アニメ「もののけ姫」ですが、「タタラ場を守れっ!」の台詞が印象的でした。)
そして貴重な鉄を、重要な建築道具に使ったのも理解出来ます、
其れに、素人目線で有りますが加工技術も高い事が伺えますし
当時でも結構上等な代物に観えます。

 グリップを観ると持つ場所が想像出来ますが、
オリジナルは更に植物の蔓を巻くとか木製の柄をつけていたのでしょうか?
長さは、不確かで申し訳無いのですが、全長二尺程度だったと記憶しています。
 '柄' と '刃の角度' と '長さ'(仮に二尺として… )から、  … … ?
身長が150㌢???位??? ホンマか?  ?  低っ (笑)
皆さんも想像してみて下さい。
 この"刃"と曲がり柄の中間に"予備刃"?のようなモノが有りますが
遠心力を出す為の"重り"に相当するのでしょうか?  ?
 其れと、研ぎを行う時には刀剣のように砥石を動かしたのでしょうか?
"刃"の脱着は可能だったのでしょうか?

どの様な仕組みだったのか?
錆×錆(笑)なのでよく分かんない状態DETH。


しかしながら脱着式と考えた時、

曲がり柄エンドが刃の接合部辺りで幅広と成っており、
曲がり柄先端を包むようにしてあると推測するのが自然

なのですが接合部の厚みもさほど厚くなく"包み込み脱着式"で有れば

もっと厚みが増すと思います、更には固定楔の余地を入れると一体型と

見るほうが妥当なのかな?とも思います。

と、なると?

矢張り研ぎは"刀剣方式"で一般的な刃を動かすモノでは無く、砥石を動かして

研ぐやり方だったのかな?  どうでしょう?

 その"予備刃"?と曲がり柄の接合付近の曲がり柄の厚みですが結構薄い、
この薄さだと多分ハツった時に力の伝達が曲がり柄に少し逃げそう、
更には手への負担も、シッカリと芯を捉えたハツリでないと "ブルン!"と
金属の曲がり柄が歪んで、手首を痛め易そう? 
 もっとちゃんと観察して来たら良かった
急いでいたので写真だけソコソコに通り過ぎたぁー…  笑
皆さんとほぼ同条件で写真からの推測です、 (本物観たのに残念!)
 何方にせよ現在の"木製柄"と比べて重量が有りそうなので長時間は
木製柄に比べて疲れそう。

 この頃は曲げ木の技術が無かったのでしょうか? 
この頃のなら有ったような気がするんですけど…
日本の曲げ木の歴史をまるで知らないので何とも言えませんが。
 曲げ木と言えば 船ってこの頃どうやって作っていたのかな?
日本書紀には、船は"杉か楠で造れ"と指示してあるけど、どうなんだろう??
(処で、楠ってどうやって伐って加工したんだろう? 楠の木の目の流れ知ってる人
なら同じ疑問が起こるでしょ! 伐り倒すのと削るは、理解出来るけど
打ち割りが上手く行くのかな?! よく分かんない?)
 しかしながら4〜5世紀頃であれば日本人の「木」に対する精通度合いは
高いと思うので、矢張り曲げ木技術は有ったような … ?


 勝手な想像では現在の"ちょうな"の方が完成度は高そうに思うのですが
如何せん昔の人の事を簡単には馬鹿に出来ないと言う所が有るので

        鍛冶屋さん、復元してみて!

  誰か頼む !  笑


 取り敢えず勝手に"ちょうな"と決め込んでいますが、儀式用の孫の手の
可能性も捨てがたい所です、
  "背中掻きの儀" とか有ったかも?  
そうなると… 身長が180㌢でも良いような気もしてきます、古代ロマンですね!

 

 

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ゴメンナサイ!

時代の記録がボヤケてて定かでは無いですが、全て古墳時代だったと思います …

又、一年以内には来る予定なのでシッカリ確認取ります。

 

 

 

 

 

 

 


  其れと個人的な興味なのですが


     朱 = 赤    あか!


私的ですがコレも外せません!
  ん〜   !

日本人に、(大和民族?)にとっての 「赤色」 コレってどう言う意味が有るのでしょうか?

僕如きに答えが出るとは思いませんが、縄文時代から? 「朱」 は使われています、
それも儀式等、宗教的な要素に用いられています、
コレは単に手に入りやすい色だからとは一概に言う事が出来ないと思います。
 儀式用の土偶や有名な縄文土器、弥生時代にも装飾として朱を用いていますし
古墳時代の埴輪も "朱"

棺桶に "朱"

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 時代は下りまくりですが、「高松塚古墳の女子群像」(飛鳥時代
は結構カラフルで、実物を見た事無いのですが、最難関の「青」も再現
されているように見えます。
そんな中での当時の堂塔カラーは、"朱" が 主
平安時代平等院鳳凰堂阿弥陀如来(定朝)の内繰りの体内の色が何故か 「朱」
日本最古の漆塗り(約6000年前)の色は…

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漆のオマケ〜   本当か?
http://blog.goo.ne.jp/kochi53goo/e/55a8cf2ba3258920b1035961bd33bac7

 

 

         朱色

 

   どぉ?

現代の仏教荘厳にも"朱"は欠かせません。
朱には、なんか有ると思うのですが、改めて「なんか有る?」と思いました。


   日本人にとって 「朱」 なんか有ると思う。
 


そんな東京国立博物館、『古代』の展示でした。

 


想像に容易いでしょうが、この調子で行けば東博だけで4日は愉しめそうです!
シッカリ観たら…

今日の五時頃には新幹線に乗りたい。

館内図を見ると 「仏教美術コーナー」が有る…   本業やぁ…
今日は観ない!  絶対観ない!   死んでも観ない!  


  この後気になる"NOW"な展覧会が僕を待ってる!

 ただ …
     ちょっと、
         ミュージアムショップにだけは行きたい!

古い図録が見たい、  チラッとだけ、  ちょっとだけ…

お尻をプリプリさせながら早足でミュージアムショップに向かう、
途中、敵は居た、通りすがりの展示を数枚写真に蔵める(今回全て写真OKのモノばかりです!!)

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天井画の花丸〜

 枝モノの構図が秀逸!  王道の牡丹

 

 

早足超厳選図録とグッズ

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光速で選んだけど、まだぎょうさん欲しい図録有ったなぁ〜 …

 

 


※其れとひつこいのですが、展覧会には単眼鏡等は必須です!
改めて、是非ともオススメしたい!
(メジャーも有る方がいいかな?笑)

 


取り敢えず手短に東京国立博物館編はここ迄。

 

 

 

 

                      つづく

 

 

 

 

 

 オマケ

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 本館正面階段下の親柱照明装飾、右中は正面扉装飾。

 

西洋と日本意匠の折衷意匠、古墳時代飛鳥時代の文様を想起させる

美しい建築装飾文様。

 

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馬の甲冑面白い!  (古墳時代だったと思う、下の装飾金物からこの写真で推測… ゴメン、)

戦闘用の馬の大きさと、お馬さんの気持ちの推測可能? 笑

 

 

 

 

 

 【私的YouTubeコレクション】

東京国立博物館 「春日大社展」

東京国立博物館 特別展「春日大社 千年の至宝」 - YouTube

 (私的備忘録、1:57の厨子の屋根と軸部の納まりがズレてる、文化財保存の方針〜)

東京国立博物館 特別展「春日大社 千年の至宝」 - YouTube

 

 

私的道具感〜てりむくり序〜持ち送り〜 ごちゃまぜ  ?  近況

 

 

大変ご無沙汰です。

皆様お変わり無いでしょうか?


私は、相も変わらず私をやっておりました。
然しながらブログを更新するより愉しい事は有るもので

鉋への見識は順調に少しずつでは有るのですが、伸び代が多い事も手伝い
順調ナウ い。

鉋には無関係な私事ですが、近況など綴ってみます。

 

 今は昔…

何とか危うい感じで1月13日の金曜日を迎えました。
と、 言うのも「The 納期」でしたもので、

要領が悪く必死の様相でした、どれ位焦っていたかと言うと

 オシッコ我慢しまくって、ようやく出せると思って 「いざっ!」
と思ったらヒートテック等が邪魔をして予想より手間取った瞬間位
焦ってた感じで御座います。

然しながら次の仕事の段取り等に追われ  (別の戯れにも追われ…)
現況も慌ただしく日暮しております。

今やっている仕事は、再来世辺りまで無いかと思はれる仕事でして
小生如きにはなかなか大変で、苦労が多いモノでしんどいです。   ?
  と、 書きましたが?    ?     ?〜?〜…
 しんどい=面白い 何故に同義語にして、同じ比率の感じ方なんでしょうね?

                    出来る事なら…
       陰陽ですね。

そして、仕事の大小に関わらず日々この愉しみを味わっておる様な気がします。

 この話しの現実ですが
前回のツイッター様式のブログでは、いつもながらにお陰様で良い苦労を
させて頂き、長年の「鉋」懸案事項が解決するに至りました!
そしてもう一つの懸案事項のヒントも頂き、大方に知ったレールの上を
歩いて行けば叶いそうな様相と成りました、有り難い話しです。
  (追記… 今日また1個解決! 〈鉋クイズ〉残り多分1個♡)
 更に曲鉋の最大の敵 「照り起り」(てりむくり)※1 の対処の仕方も、
あるアイデアが浮かび、今迄より何か上手く行きそうな気がしています、
(道具を創って実証しなければ成りませんが…)
何方にせよ、ちゃんと苦労してやれば、矢張り物理的な事柄だと確認
出来ます
「よく道具を観れば腕が判る」と言いますが、問題の答えが一つ解けると
鉋の形が一つ変わる。

ただの「平鉋」ですが、矢張り凄く鉋台のカタチが変化
していく事に喜びを覚えます、
自分のレベルがどの辺りなのか?  は、どうでも良いのですが (笑)
評価して頂きたい方に少し近づいたのではないか?  ?? …

たいがいこう言う、少し、調子に、乗った、気持ちに、成っている時の、

 

 

  『事』 

大きな山を目指し、その山を少しずつ登り、一休みし、一休みが数年休に成り、
矢張り少し登り、その山のテッペンが見えて来たぁ! 
あと少しで登れる!  ニコッ♡         ん?
「登ったぁーーーーーっ! ヤッターー!」
と思ったら、
いっつも思うねんけど、
頂上から見た景色は…   山の上が霞んだ新たな山があった
有った…

  「いやっ!  …  知らんやんけ、 そんなん有るって 」
「山の頂も見えへんで アホっ  もう知らんわぁ 知らんでぇ」
「無かった事にしてもエエんとちゃうのん…  いやっ、 もっ どーでもエエわ 」

 

いゃ〜 何時もながらにワンパターンな結末、身の程知らずを思い
知らされます。     こんなんばっかです  

                            小生。

 

 


 序に、 

   『私的道具感』

 職人にとって「道具」とは職人の思考から生まれた"カタチ"であり
言い換えるなら、生物発生からの長い歴史が生み出した生物の身体機能
が在るように、道具もまた然り生物(職人)の身体機能。
所謂、手、脚、血管、臓器、道具、神経等配置形状、トータル重量バランス等…
と言う事が言えるのでは無いかと思ったりしたりなんかしちゃったり
するん だっちゅうの と考えます。

歩く時、心臓を動かす時、意識して動かした事は無いと思います、
コレが身体機能  "わたくしの身体機能"

 

 

  「道具」とは、存在が消えなくては成らない

  道具を感じる時、「ストレス」と云う言葉に置き換わられる

  『道具』とは、真白で無くてはいけない

  『仕事場』とは、色を持ってはいけない

   しかし、

  完全に色を消した職人は間違いなく死ぬ 

        必ず死ぬ

  全ては人間が純粋に目的の創造物を作る為に。


我が工房が身体機能として無意識に動くのは何時だろう?   (笑)

 

 

そして鉋は、一見凄くシンプルですが 構造即意匠 な代物で、微細なチューニング
を要し「板仕上げ」などは特に素人(鉋を触らない人)には到底扱える
モノでは無く(私も↑に近い…)細部の調整は至極繊細を極め
その調整を観れば、ほぼどういう鉋仕上がりか容易に判断出来る所が
多分に垣間見えるモノでしょう
何処まで行っても 物理現象 である為に。


 あまり他の人に自分の道具を観られたく無いですね (笑)

 

 


(また話し逸れるんですが…)

 

ただ、このような事象は
小生には答えを出す事が困難で在る課題も多いのですが、なにぶん
答えが有る事柄は「答えが有る」ので有り難い事です
その点「芸術」などと言うのもは相反して「最悪」ですね!
答えが無いモノを探すのは「最悪」にして矢張り「最高」なのかな?(笑)
答えが無いモノを探すのは「苦労千万」にして矢張り「最高至福」なのかな?(笑)

 

これまた 陰陽 か …

 

 

 ※1「照り起り(てりむくり)」
建築、荘厳具等に現れるS字曲線で建築では主に屋根の流れ曲線、唐破風等に
見られ国内最古の物は「東大寺八角燈籠(国宝)」天平時代多分750年頃?
 唐破風に於いての最古は「法隆寺聖霊院宮殿(国宝)」鎌倉時代1284年
しかし、絵画には鳳輦型(てりむくり)の屋根「輿」や平安時代絵画、屋形船に
唐破風が登場するので、唐破風の存在は少なくとも平安時代に遡るだろう。
 荘厳具に於いては宮殿屋根は然り、唐様須弥壇等に多く見られる
他のS字曲線を「てりむくり」と呼ぶのかは知らないし、
「唐破風」が何故唐破風と呼ばれるように成ったかも知らない
 序に、たぁ〜しか ?  唐(大陸)時代、以降の大陸にも
日本の「唐破風」みたいなのって無かったはずで、"唐"と付く割に
和様と呼べる物だと考えています、
コレも機能面、用語面等から持論が有るのですが… 課題でも有るので
何れ必ずまとめなきゃいけないなぁ〜    いずれ  や  けど…
是非とも何か情報をお持ちの方が居られれば隠さすに教えて下さい!  頼む!!♡

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東大寺燈籠」↓ めっちゃオモロイ!

https://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&rct=j&url=http://www.tobunken.go.jp/~ccr/pdf/36/pdf/03601.pdf&ved=0ahUKEwjy-ri3qbDSAhVE8GMKHe-0BIM4ChAWCBkwAA&usg=AFQjCNEql0syuPDEB0DUDZjPBv5cVStCtA&sig2=VMZoSS4HEuOXO3xakMgmAg

 

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聖霊院宮殿」

 

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「花見堂」 〜この中に釈迦誕生仏が入る
仏教での灌仏会(かんぶつえ)俗称=お花祭りに使用)
何でこの国でクリスマスの方が流行ってしまったのだろう? 笑
⚫サンタからのプレゼント
⚫バブル時のJRなコマーシャルと山下達郎が決定打となったのか?
日本では24日が盛り上がって25日はあんまカンケー無い雰囲気が
有るように感じる、これってキリスト教はあんまりカンケー無いのか?
 お釈迦様も流行るようなキャッチーなエピソード残しといてくれたら…
天上天下唯我独尊〉凄すぎて身近に成れん! アカンとかちゃうけど

 

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浄土真宗本願寺派
 * 開山宮殿と須弥壇 (須弥壇巾五,五尺やったと思う)
 * 須弥壇アップ

 

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「小足」(持ち送りが変化した物で↑↑の"須弥壇アップ"にもくっ付いてるやつ)
現在進行中の仕事のパーツです。
持ち送りのプチ説明↓

shitekiongaku.hatenadiary.jp

 毎回思うんですけど、ちょっとした注釈つけるもんじゃ無いDETHね!

しんどいわ!

 

 

 

 

話しはガラッと変わるようですが
落語家の桂 枝雀さんは、時間が有れば晩年も落語の稽古をずっとなさっており
ずっ〜と落語の事を考えて居られて…


弟子の桂 九雀さんがおっしゃってましたが、

師匠曰く、
「ワシも、落語ばっかりやってたらしんどう成ってくるさかい
落語と違ごて何か息抜きみたいに趣味持とか? と、
思てるんやけど、お前はん将棋やってるやろ、ワシに教えてくれ」
 直ぐに枝雀師匠は息抜きとして将棋を始められたらしいのですが
程なく師匠は、本を買ってきて眉をひそめ難しい顔をして将棋を指し
 「九雀〜 オモロイけどなかなか奥がふこ〜て難しいなぁ〜」と、
仰られ、傍から観ていると決して息抜きには見えなかったそうです。

枝雀さんは、息抜きに始めた将棋も結局ストイックになされ
結局、好きでやってもしんどく成られたらしいです。


僕は、ストイックと言う程かっこいい事は無く、天才でも無いのですが
大概不格好で要領が悪い為、必死に眉間に皺を寄せながら必死に
一生懸命やって日々を送っています。
ちょっと微妙に共感出来るエピソードでした。
お陰でブログも一生懸命しなきゃ駄目だと言う理由で、下書きばかり増えて
表に出さない状態が続き、おっくうになり…
(思いっきりお気軽なのも出しゃーええのんかなぁ〜)


 もし、僕が正義の味方のスーパー戦隊に成るとすれば
 『 引き篭もり戦隊  ※タイヘンジャー!』
どの辺りの担当の正義を守るのか判りかねるのですが

戦隊シリーズも長らく続いて居られるので一回位こんなキャラが居ても
良いのでは?  変身ポーズも期待がもてますね!

 

 

 〜ブログのお休みが長かったので〜


そう言えば、【鉋評価】のお題ですが、
其れなりに、じわじわ、休み休み、進んています
ただ、評価基準の「誰もが確認出来る良好切削」と「誰もが確認出来る永切れ」が
どうも壁と成っています。
僕の中では長年の懸案事項で、定量的と言う事は諦めているのですが
何とか定量的に観察したい! その様な面持ちです。       …
 どうにもこうにも感覚しか無いのか!?
本当に悩まされます
他人が同じ事をして同じ結果が出なくても、せめて自分だけの理解で
構わないので、何時やっても、一年後にやっても、評価基準が変わらない
評価方法が欲しい! 
是非とも他人が同じ事をして同じ結果が出るやうな、そんな検出方法を!
 多分答えが出ないのは遊び気分が抜けないのでしょう
真剣さが欠けて居るのでしょう  ちゃんと頑張りましょう!
(支離滅裂なのは理解しております 笑)
鉋をやっている人へ
誰か良いアイデアが有れば教えて頂けないでしょうか? 
 頼むっ!   コメント待つ!!

 

 

それと… 

 Neu !  な再ブームが「道具としての光源」でたいへん悩ましく
熱く成っています。
造形する全ての人の悩みである "もののカタチを電気照明を使って視認する"
以外に軽視される道具のような気がしてるんですけど
矢張り辿り着く"道具としての光源"の最良な物は "昼光" と成り
どうも電気照明器具では今の所の勝てない!…
然るに今、昼光を注ぎ込む窓を再現しようと躍起に成って居ります。
勿論昼光でも直射はコントラストが強過ぎる等で✖なのですが
何とか "昼光" の柔らかくしっかりとして、なおかつ指向性の有る
昼光を目指して居ます。
おもっクソ!中間報告写真です、どうなるのかな? (笑)

 

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その辺に有ったもん置いて見ましたけど    どう? 

 

 

  ん〜   悩ましい   …

 

 

 

 

 

 

 

  あぁっ、 
        其れと …  
               台檜の引き重い

  台湾檜笹杢板厚み三分 格闘中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最後に、
私は音楽が好きなほうなので、ブログの最後に
     【私的YouTubeコレクション】
と言う枠を設けてみようと勝手に思い付きました
気が向いたら御覧になって下さい。

【私的YouTubeコレクションNo,1】

mongo jerry 『in the summertime』
音楽が耳に入って来ない程チャーミングなモミアゲ動画

https://youtu.be/wvUQcnfwUUM

 

 

 

古建築、秋の弾丸ツアー    オマケのオマケ!

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      どう?

         素敵でしょう!

 

あるお宅の門構え。
蔦がええ感じ!
屋根まで覆われてる。

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屋根拡大↓

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コンクリート瓦を使用でそこにも蔦が、

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よく観ると横の壁面もただのコンクリートブロック。
生垣じゃ無く全てツタ!、多分常緑?
丁寧に手入れされて、ナイスな景色を魅せて頂き

 

        ありがとう!

 

 

 

 

宗教儀式

 

何とか格好付けられました…
今年も。   一年が昨日のように思われます

 

何時の頃からこの宗教儀式が執り行われ始めたのか分かりませんが、
宗教儀式とは、ただの大掃除です。 (笑)

大掃除は、毎年恒例では有りますがその性質は、何時の間にか変わって
参りました。

ずっと私の意識での大掃除は、
普段しない所の掃除をして、不具合の点検、発見、整備。
開かずの扉の如きエリア(不精エリア)の確認等を行う。
此れが主旨なのかなぁ〜 と思っていました。

しかしあるキッカケから、普段お世話に成っている全ての物に尊敬と感謝する様な意識が…

 其れを想いだしたら「信者」に成る時間は掛かりませんでした。
気が付けば直ぐに「八百万の神信者」に成りました。
 小生の様な物に何かと助けに成って頂き、どう対応させて頂いたら
良いのかも分からない程に 感謝 の念が湧き起こり胸が一杯に成りました。
 今では、全てのモノに「付喪神様」が宿って居られる心境です
(モノだけではなく自分の身体のパーツに至るまでの万物です)

 私は恵まれて居りラッキーです。


話は変わるようですが、
お世話に成っているお寺の娘さんが御結婚された時の披露宴での
テーブルに置かれてあったハガキの大きさの印刷物が有りました。

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此れがいたく気に入りまして、現在食事の前後に家族で唱えて居ります。

「多くの命と皆様のお陰によりこのご馳走を恵まれました。

深くご恩を喜び有難くいただきます♡」

短い一文ではあるものの凝縮された素晴らしい言葉だと感じています。
こんな事言っては何なんですが、 …  
特別、宗教に熱心では無い自分では有るのですが、こんな宗教心を
持ち合わせています。

有難く活かされて頂いています  《 ありがとうございます!》

此れが私的宗教です 此れが宗教儀式です。
 こんな考え方で何時から分かりませんが大掃除の時に、
ぷしゅー片手に(エアーダスターの事、我が家ではこう呼んでいます)
出来る限り全部のモノに'ぷしゅー'して、「ありがとうございます」と
感謝をしながら埃を吹き飛ばして行くのが慣わしです。

そして最後に、家と工房と材料と道具にしめ飾りを付けて、ヘトヘトになりながら
「今年もありがとうございました」と360°に深くお辞儀をしながら
宗教儀式(大掃除)?  「感謝の儀」の完結です。

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「今年も本当にありがとうございました」

 

 僕は幸せ者です。

 

 

                 皆様良いお年を!

 

『まな板』

 

え〜っと、

ある方に顕微鏡用のスケールを借りていまして、
約、3〜?ヶ月ぐらい遅れで、  約ですが、
先日、東京の方へようやく返しました…

ゴメンナサイ♡

 

お詫びの印と世話になっているので何か返さなければと、

どうしようか迷ってましたけど、
ちょっとオマケと、「まな板」を送りました。

手間が掛からんのでグッドアイデアです。 (笑)

今やってる仕事の台湾檜の色目が赤いモノで、今回の仕事には使えなかった
ものですけど、
 彼は研ぎ等が趣味で鉋も使うので、只の柾板よりちょっとややこしい
木目にワザとしました、削る楽しみも盛り込むと言う意味です。
(キレイな柾板が惜しかったのでは無いです。)
ややこしい木ですが、多分反りは出難いモノだとは思います。

台湾檜は、ヒノキチオールと言う成分が有り、抗菌作用や耐腐朽性、防虫性等有り、

まな板材として都合が良く、良い個体で有れば、庖丁の刃当たりも良く
今回の個体は、赤味も強くまな板として大変良材です。
序に、芳香も僕は大好きです。

さて、大きさなんですが
大きいまな板は、確か持ってる筈なので、普段ちょっとした時に使い易い
モノを考えました。

「ちょっと切って、まな板を鍋に近づけ食材を入れる」

女性が楽に扱える大きさで、 「ちょっとした!」  コレが主旨です。

それにしても薄かったかな? 

理由は、今回の仕事の試し削りの練習もしていたので… (笑)
ゴメンネ!

デザインは、立て掛けた時に水切れが良くまな板を持ち上げる時に
掴み易い様に、木口面を指の突っ込みシロとして丸くしています。

こんなんで、
スケール返すの遅くなりましたが許してネ♡
お陰で助かり、ありがとうございました!

 

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【刃物鋼の複炭化物と鋼組織】    

 「硬さ判定」 4'の補足

 

 

今まで僕が経験して来た『複炭化物』と「鋼組織」

のまとめ作文になります。
現時点の集大成?(集小成!)の様に成ったので
サラっと読める内容じゃ無くなってしまったのですが、
お時間ある時にでも、   御ゆっくり と、

それに… 本当に、、ゴメンナサイ!!!!
ノートを全てチェックしてまとめたものでは無いのと 、長文なので
表に出してから、少しずつ校正していきます。 加筆有り  あしからず (苦笑…)

 


 ※改めて!
僕の考えは科学的でもなく「都市伝説的」な私信と言う側面が大変
強いので、ソコを皆様に理解して頂きたく、何処の馬の骨か分からん
「素人職人が記録している」 コレを理解して読み進めて頂きたい!
まだまだ理解不能な事が多く困った状況ですが、 頭が良く、行動力が
有れば、もう少し早いのでしょうが。僕の頭では追っつかないので
そこん所宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

 【刃物鋼の複炭化物と鋼組織】

 

 

『注意!』
* ナイタル腐食との境目写真を撮影しているモノが有り、腐食していない所が白く写っています。
* 写真解説の直ぐ後に[ブログ内用語説明]が有ります、
 参考にしないと、訳が分かりませんので御参照下さいませ。
* 組織観察がメインであったので副炭化物が必ずしも写っているとは
 限らないが組織として代表的な場所の撮影という意味では気を使いました、
 あしからず。

今回の写真は本ブログの為に撮り下ろしたものでは無く個人的な過去の
記録写真になります。
今回の文章の為に意図を組んだ写真じゃ無いのが悔やまれますが、
今は忙しくてやってられんのでこの写真になりました事をお詫びしておきます。

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1, 青一
  コメットテイルの尻尾がハッキリと見えてる、
  組織=ミミズ
  エッチング=セピア
2, 青一
  副炭化物小さいがそこそこ散見する
  今回の写真で、22→9→1→2→5 = 亀甲模様に成りかけ→キレイな亀甲 の順番。
  エッチング=虹色
3, 青一
  球状化されている。
  一箇所白い点が複炭化物に見えるが何かの具合でナイタルが
  はじいて付着しない事が有る、この点はそれで有り複炭化物では無い。
  複炭化物は、偶然入っていない。
  エッチング=虹色とセピア
4,.5, 青一
  同じ写真だが4,が拡大写真、
  説明不要の網目クッキリ!で漁をするならこの網を使うだろう (笑)
  教科書的ですよネ!
  研ぎキズが散見していて申し訳ないが、コメットテイルは、偶々
  真ん中の少し右辺りに一つ確認出来る程度だがこの様な雰囲気で

  少ない目です。
  セピア色だが極僅かに虹色が有るような?…
6,  青一
  組織的にはキレイなモノで、小さなコメットさんも有りエッチング
  観察では優秀に見える。
  セピア色

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7,  青一(ホームセンター¥5900)
  疎らにミミズと破れ網が散見する。
  虹色が主
8,  青一(ホームセンター↑同じメーカー)
  ミミズ発生しかけてるの?? 
  どちらにせよ良好な組織
  虹色とセピア? (この色表現ってどうなんだろう?)
9,  青一
  ミミズの散見、もう少し丁寧な鏡面にすれば良かぅたかな?
  セピア色
10,  青一
  中々いい感じの球状化で観察し易いですね。
11,  犬首
  複炭化物結構有り、マトリックスのセメンタイトの大粒も
  散見しで、犬首鋼は、今回は写って居ないが複炭化物の最大径が
  一番大きいのんを確認した事が有る。
  ノートの何処に書いてたっけ? (笑)ゴメン…
12,  犬首
  網目セピア、
  硬い目の個体なのでコメットテイルもおとなしい目

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13,  犬首
  セピアなフルセット!? 網状でマルテン混ざり。

  (※これに関しては、改めて確認しますので保留コメントとしてください!)
14,  東郷レイ号
  もう、慣れてきたでしょう!
  見たままのコメットさんがいまして、The コメットテイル
  ミミズが少しいるけど結構ええ感じ
15,  東郷鋼
  もう、慣れてきたでしょう! (邪魔くさくなってきてる… 笑)
  まあまあ複炭化物多くて、僅かにミミズ有りだが組織良好!
16,  東郷鋼
  組織良好、複炭化物多い。
17,  燕
  一番特徴的な鋼で、天の川の如く複炭化物が全面密集!
  軟らかい個体なのでコメットテイルが全面に現れて鏡面には成らない!
  軟らかい個体であったのが理由なのか、腐食も早くエッチング
  部分は焦げてるみたい (笑) 面白く特徴的!
18,  青スーパー
  優等生な組織で球状化、 しかしこの鋼は複炭化物が小さいという

青スーパーの特徴を捉えているが、青スーパーにしては
  複炭化物が多い目。

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(20,以降のノート発見!)


19,  青スーパー
  まぁ〜 なんにも無いですね! 複炭化物も探さないと見つけられない
  ぐらいで炭素鋼かな?と思ってしまうぐらいです。
  微妙な研ぎキズは何が原因か忘れました…(笑)
20,  青スーパー
  組織はキレイな方で複炭化物は、19,には及ば無いものの少ない
21, 特別刃物鋼
  組織はミミズ? 網目チョイ出てる。
  軟らかいのでコメットテイルのエグれた線が深い!
22, スエーデン鋼(特殊鋼) 古い鉋
  組織はミミズだけどキレイな感じ
  スエーデン鋼だが、スエーデンとは国の名前で(笑)特殊鋼も
  作っていたようで、複炭化物が稀に有る。
23, スエーデン鋼 炭素鋼(現在のスエーデン鋼と思う)
  観察し易い状態だ、セメンタイトが多く見られるので炭素量は
  多いのか? 僕には分からん
24, スエーデン鋼 炭素鋼(現在のスエーデン鋼と思う)
  いい感じ、セメンタイトのつぶつぶの分布に注目、やや偏りが有る
  大した問題じゃ無いと思う。

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25, 白2
  僕の付けた真ん中の縦キズ?以外はコメントが面白くない程の
  キレイな組織
26, 炭素鋼  古い鉋
  エッチング不足… スミマセン。
  偶々こんなのも有ったほうが面白いですよね♡
  組織は、キレイだったような気がする、
  鍛冶屋の友達が刀鍛冶作?と言っていた、 知らんけど
27, 炭素鋼  古い鉋
  セメンタイト少なそう?
  キレイな虹色でこんな風に全部なったらビジュアル的に良いんだけど
28, 高炭素鋼 
  高炭素鋼って何%? キレイな組織ですよね!
  僕のエッチングをもう少しキレイにしてあげれば良かった…
29, ハイス SKH-51
  ゔん〜 何か硬そう、セメンタイト何かが露骨に有る!
  大きい白い物は複炭化物、コメットテイルが無いのはマトリックス
  そのものも大変硬いのでエグれ線が無い!(後述詳細)
30, ハイス HAP-40
  物凄いキレイな組織! めっちゃ硬い
  複炭化物無かった?か忘れたけど、代表的な所を撮影しているので
  少ない事は間違い無いです。

     お疲れ様…

 


 ※ブログ内用語等の簡単な説明
(詳しくは紹介アドレスページへ)

* 「複炭化物」
  鋼種類によって 数/大きさは、様々だけど。基地(マトリックス)の中に
  点在する。
基地(マトリックス) =  http://www.daiichis.com/shear/material_index.html
   この部分が分かり易い? ↑の抜粋  
 >〜白い塊の炭化物が点在しますが、それを除いた部分はマトリックス(素地) といいますが、
 > マトリックス中にも合金成分が溶け込んでおり、強靭性が高くて耐摩耗性に優れている鋼種です。
 > この炭化物はクロム(Cr)系の炭化物です。〜
  取り敢えず超硬合金の硬ったい粒で、大きさはμ〜μぐらい。
  http://www.netushori.co.jp/story/07.html

* セメンタイト↓
https://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&rct=j&url=http://www.mmm.muroran-it.ac.jp/~isaos/page14/page18/files/FS090508.pdf&ved=0ahUKEwjC3u2s_sDQAhWBvZQKHSnCCT4QFgh3MBc&usg=AFQjCNF9n5ajmTAXXPh0jxoonqwvt2Ddag&sig2=2g0yLbz-sCpRfnN2znSgiA
 基地(マトリックス)の中に混ざって出来る硬い合金

* 「コメットテイル」 
  特殊鋼の複炭化物が研ぎにより引き起こす現象
  (下の方に詳しい説明文有り)  

* 「尻尾(しっぽ)」
  研ぎによって出来たコメットテイルのエグれ筋の事(後述詳細)

* 「目玉」
  副炭化物の事、コメットテイルの起点にあたる(後述詳細)

* 「網状 」(亀甲模様)
  鋼組織の状態で網目に見える所が硬くて脆いとされるセメンタイト
  しかし意外と高性能な刃物の組織がアミアミだったりする。
  「網目」でも勝手に「破れ網目」とか、「網目出来かけ?」とか
  「網目模様が出来かけている?」事を、
  ↓「ミミズが少し手を繋いでいる」と言う表現もする事が有る

* 「ミミズ」
  網目では無いが網目の線(セメンタイト結晶の線)だけが、
  疎らに散見して線は繋がって居ら無い。(手を繋いでいない)

* 「マルテンサイト(南天状/針状)」  
  組織の状態で焼入れ温度が高すぎた時に出る、全面マルテンサイトで
  有れば、経験上刃欠けが起きる、刃物として評価以前の問題。

* 「球状化」
  マトリックス組織が「網目/マルテンサイト」では無く、セメンタイト等が
  均一に混ざりあってる? しかし製品状態の鋼のセメンタイトが
  なんとなく粒で有るが一部に偏りがあるモノか有る、これは、
  鍛冶屋さんの腕でどうにかなるものでは無く製品の問題だが、
  妄想!で書いてしまうが、あんまり大きな影響はないんじゃ無いかな?

* 「エッチング
  単に腐食させる事も同じ呼び方をするが 、今回は鋼組織を観察する
  為に腐食させる事を指す。

* 「虹色/セピア」
  エッチングにより腐食された状態を色で判断
  青色を基調に虹色の様相なモノを=虹色
  まさしくセピア色=セピア
  (この判断方法は有るのか分からないが、聞いた事が無く未知なる
  判断方法だが明らかな色の違いを認める! 色の違いが何を意味するのか
  今の所、全く分からん?)

 この観察をしっかりしようと思うと、倍率を×100/×200/×400ぐらい?
を撮影して全体(複炭化物の分布状況)〜複炭化物のアップ
(複炭化物の大きさやコメットテイルの様子)を分かり易くして
スケールを入れて複炭化物分布の大まかな記録と〜最大径、硬さが
な〜んとなく伝わるコメットテイルのしっぽのエグれ深さを研ぎにて
再現して等〜 …  を用意すれば良いのかな?  ゴメンネ♡

 

 どうでしょう?
これがご覧の通り金属顕微鏡で見る各種鋼の複炭化物と組織です。

一例だけ見るより数を列べる方がとちょっと面白いですね、
 組織を観察するには、ある程度傷の少ない鏡面に試験箇所を研ぎ上げ
「ナイタル」と言う腐食液を付けて観察し易い腐食具合になったら
クリーニングします。
試験日は全て同じ時でナイタル付着時間は個体によりまちまちでした、
コレだけ一気に試した事は無かったので個々の付着時間を測っていなかった
のですが、同じ条件でも腐食時間が違う事は鋼の状態の差(個体差)
に繋がるので記録をとるべきでした…
しかしながら液を付けた瞬間に腐食が始まる物、全く反応せず
かなりの時間を要したもの(ハイス系)様々で、完全に同じ腐食度合い
に揃えることは難しく感じました、しかしながらここで言える事は
  「硬い⇒軟らかい」=「腐食し難い⇒腐食し易い」
 其れと、試験日の温度の記録がないのですが、28'2月の晴れの日の
屋内にて、付着場所は日向で行いました。
これは温度により大きく腐食時間が変わることを述べたいと言う事です。
 其れと、色調に着目した比較ですが虹色になっている物も有り、
地味なセピア色になっている物も有り、様々な様相です。
大きな違いが有るのでこの方法だけでも組織観察以外の「鋼状態の個体差」
を推察する事が可能でしょう!     (ホンマかぁ〜? 笑)


 どうでしょうか? 
見た感じ複炭化物って悪そうでしょう!? (笑)
この複炭化物は、めっちゃ硬い超硬チップで、大きいモノは
ガラス片の様にも観えます。

 

 『研ぎにおける複炭化物が及ぼす弊害』


複炭化物は、写真のような形状で、直径は1μ〜20μ〜?等様々ですが
鋼の種類により分布数と大きさに傾向が有ります、
(※経験測と所有鋼に限り、の個人的な主観です)

* 「あっ! コレ特殊鋼だったの?」と言う位、複炭化物が少ないもの(19,22)
最大経5μ位が疎らにある物
* 顕微×400で観て(画面上×の範囲中で)必ず見つける事が出来る
多さ(直径2〜10μ)
* 最大経がデッカイ物が有るもの
 犬首=22μ
* 副炭化物で埋め尽くされている様に見えるモノ [燕鋼]

「稀 → 疎ら → 直ぐ見付けられる → 多い → 全面やんけ!」
「2μ位ちっちゃい → 5μ位→ 10〜13?μ位デッカイ → 20μ〜デカ過ぎやろ!」

 

 

ちょっと補足の為に写真を撮り下ろしたので紹介します。

写真、A群

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1〜4,は、青スーパー鋼(普通の硬さ)
5〜6,は、犬首鋼
1, ×100 複炭化物とコメットテイル と、 他は全て錆!
  サビは、環境に因りますが、かなりアッサリと錆びる事が有ります、
  砥石2000番で研いでも研ぎ方によっては取れ難い位DETH。
  皆さん気を付けましょう!
2, ×200 複炭化物とコメットテイル
3, ×400 複炭化物とコメットテイル
4, ×1000 複炭化物とコメットテイル
  二本のコメットテイルの間が5μで複炭化物は少し小さいです。
  コレは… 複炭化物の粒が最大5μ有ったのですが研いでいるうちに
  消滅に向って小さく成ってる途中過程で、元の深いエグれ筋が
  残痕として残っているモノと推測しています。
  この個体は、普通の硬さでコメットテイルは、普通に発生します。
  そこそこ硬い刃物でないとコメットテイルは、普通に発生します。
5, 犬首のデッカイ複炭化物(硬い目の刃物)
  刃先近くに有りました、赤矢印を中心に右の方は完璧な刃先が
  付いていますが、左の方はコメットテイルの影響が出て少し乱れています
  因みに今回の全ての研ぎは、観察し易いように3.40000番位?のキズに成ってます。
  硬い目の刃物なので極端なエグれは発生しません。
6, 犬首のデッカイ複炭化物の拡大写真
  デッカイ! 最大径22μm
  以前もう少しデッカイモノを記録した覚えが有ります、
  SKH-9も同じような感じだったと記憶しています、
  確か ?… …? 犬首がモデルだったような?  不確か… スンマセン。


  
写真、B群

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全て同じ青一の刃物 (軟らかい刃物です。)

1, ×100  複炭化物達で1,の画面巾が340μm(0.34㍉)こんな感じて
  沢山複炭化物がウヨウヨしています。 残念! でもウチのエース (笑)
2, ×200  複炭化物 (1,の左下の一番ごっついやつ)
3, ×400  複炭化物
4, ×1000 複炭化物 ピント頂点部(複炭化物のテッペン)
5, ×1000 複炭化物 ピント中間 (真ん中位?)
6, ×1000 複炭化物 ピント最深部(エグれ最深部)
※細かな観察をすると面白い事が観えて来ます!
 軟らかい刃物である為、錆びたように極端なエグれ方をしてます!
コレで薄削り等は多分不可能でしょう (笑)
でもウチのエース! (笑) (コレが無いと仕事が出来ない鉋♡)


副炭化物の散見状態と大きさと、コメットテイルは、ざっとこんな具合です。

 

 

 

 


 研ぎ易さですが、

複炭化物が有るモノでも(特殊鋼)多くは基地(マトリックス
で占められているのでマトリックスの硬さが研ぎ易さとなります。
「基地(マトリックス/地)の中に複炭化物が散見する」
マトリックス
http://www.hitachi-metals-ts.co.jp/zatsugaku/tissue.html
 一般的に研ぎ難いと言われるものは複炭化物が入っている
特殊鋼ですが、僕の硬さ判定にズレがあるとしても、
青スーパー等ここ迄違うと、矢張り鍛冶屋さんのさじ加減でマトリックス
の硬さ(研ぎ易さ)はどうにでもなると言う事が理解出来ると思います。

 鋼は同じでも刃物個体差が有りますので、特殊鋼の刃物硬さ違い
マトリックスの硬さ)が研ぎによりどういう現象が起こるかと言いますと、
〈軟らかい特殊鋼〉は、複炭化物(超硬チップ)とマトリックス
硬度差が大きいので研ぎに時に研ぎムラが生まれます、
コレは特殊鋼に於いての事ですが、顕微鏡観察では、複炭化物の"頂点"と
そこ以外の"基本となる面"(全体の研ぎ面)のピントが合いません、
コレは高さの違いが有る事の証明で、複炭化物と基本となる面の高さは違います
 想像ですが、固定砥粒(砥石)面のみの研磨で有ればこの様な
高低差は少なく硬さに無関係に平面に成ると思いますが遊離砥粒(砥汁)
が関係してくると、遊離砥粒の大きさ等に比例して高低差も生まれると
勝手に考えています。 ※写真、B群参照


⇓紹介ページの「ラッピング」の項が同じでは無いですが参考に成ります。
「ラッピング」の後 、下の方ですが「トラブルシューティング-ラップ痕跡」
の写真が何かとイメージし易いので是非!
http://www.struers.com/ja-JP/Knowledge/Grinding-and-polishing#grinding-polishing-about


【コメットテイル】
 そんな事よりもう一つ大きな事象が起こります!(怒ります!!)

(ようやく説明でゴメンナサイ!)
「コメットテイル」の発生DETH。
『コメットテイルとは、顕微鏡等で拡大観察すると複炭化物を起点として
尻尾の様に走って見える物』です。
今迄の写真に多く散見する物です。

コレは手研ぎ時、特に軟らかい目の特殊鋼刃物に顕著に現れる現象で
上手く表現するのが難しいのですが、
  ↑※写真B群参照↓
 川の中に石が島のように水面から出っ張ってると想像して下さい、
水は石を避けて流れて行きます、この「水」を「遊離砥粒」と想像
して下さい、
複炭化物(石)の両サイドの遊離砥粒(水)の密度が
高くなり其の部分だけエグれた様に研磨されます。
 軟らかい刃物(マトリックス軟らかい)程、複炭化物との硬さの差が
生まれ「コメットテイル現象」が起こりやすく成ります、
コレは顕微鏡のピント違いでの観察で確認する事が出来ます、
 また、押し(引き)だけに力を入れて研いでみると「コメットテイル」
は副炭化物を起点に研ぎ角度へ一方向だけ現れます。
(写真は、僕の癖で前後力を入れて研いでいるのでコメットテイルは、
複炭化物を起点に両方向に尻尾が出てます)

こんな図を描いてたのを忘れてた↴

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多分こんなイメージと思います。

 


 この深いエグれキズが刃先に及ぶと次の写真の様に成ります。

『コメットテイルが刃先に及んだ痕跡の定点写真』

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1,スクイ面
2,鎬面
3,刃先正面 (ピント=刃先)
4,刃先正面 (ピント=欠け最深部)
(因みに、三ヶ月前程に初めての定点撮影が成功した記念すべき写真です!
この写真は相当レアで殆ど撮影された事が無い写真だと思います。
僕は勉強不足で他に知りません、だから正直褒めてほ欲しい!!!)


どうでしょう? 

 なぁ~ンか、  やぁ〜な感じです…

切り取り線効果です。
詳しくは、削ろう会誌No79のやつ参照していただければ良いのですが、
刃先は、鋭く厚みが薄いのですが、切り取り線効果での刃欠け最低部
は、刃先厚みが分厚くなっており、刃先が台形?の様に成ってます。
 まぁ、 最低ですね! (笑)  (1/100?の鉋エースなんですけど 笑)
流石にここ迄酷いと初期の削りは、当然、鉋屑は割れ、スジが引いたり
します。

 研ぎ方である程度↑の写真よりマシに克服する事は可能ですが、
完璧に近づけるのは難しいです。
ただ! ※酷い物でない限り仕事に大きく邪魔をするモノでは無い事
が多いです、この写真は理解し易い様に軟らかい目の刃物の写真で
撮影しましたので、硬い目/普通の硬さの刃物で有ればこれ程の
深いキズには成りません。
此の刃物はウチのエースの一つで甘切れを感じ、永切れを
実現してくれる鉋で1/100???位に稀な鉋だと感じています。
 硬い特殊鋼は、複炭炭化物(超硬チップ)とマトリックスとの硬度差が
少ないので、前述の様な効果が抑えられ、所有の硬いハイス系鋼等は
コメットテイル現象の発見に至らない程です。

「副炭化物」と砥ぎによる「コメットテイル」現象の紹介でした。

それと、「コメットテイル」と言う名前は僕の創作では無く
論文に表記してあった物で偉い先生が付けて下さった名前を拝借
しています。

石社さんへ 「コメットテイル」銘の紹介ありがとう!  生きたで。

オマケ、
珍しい写真を発見した、
先程のページのめちゃくちゃ下辺に「コミットテイル」なる呼称で説明
されていて。
定盤が極端に軟らかく(布や革?)、機械で摩耗させた複炭化物の
様子の写真が有る、この条件での摩耗がどの様な事になるか、
凄く理解し易い良い写真なので一目見とくと参考になると思います。オススメ!

http://www.struers.com/ja-JP/Knowledge/Grinding-and-polishing#grinding-polishing-about


『複炭化物と刃物硬さと組織個性のまとめ』

複炭化物は、
*「多い〜少ない 大きい〜小さい」
* 軟らかい刃物の複炭化物は、コメットテイル現象を引き起こし易く
 深いエグレ掘れが起こり、研ぎによって刃先に影響を及ぼす。
組織は、
* 球状化〜ミミズ〜破れ網状〜網目状、 マルテンサイトが有る

組織と硬さの関係は、組織を見ても今の所全く見出す事が出来ないし、分からない。


今回は、肝心な刃物評価報告をしていないのでしっかり言及出来ないのだが
前述全ての悪条件?と思われる事を踏まえても、切れ味に関しては、
大した弊害では無い物が存在し、それどころかこの悪条件の中でも
1/100?位(笑)の確率で、研ぎに工夫をしなければいけませんが
素晴らしい個体が存在すると言う事実があります。

 


そういえば、僕はしんきくさいので、手順として
「刃物個体の状態を指し示し、その上でその物の個体性能を観察していきたい」
そんな考えがどうしても有ります。
ただ… 単に評価する事が、なかなか文章にしたり他人が納得行くカタチで
表現する事が困難だと言うハードルが有ると言う理由も大きいですが…
早く「切れ味」評価を報告したいものです。


取り敢えず、
以前、鋼により切れ味がどう違うのか? と言う興味が有ったので
何となく集めた鉋刃鋼違いの所有種類の現状と組織状態の紹介ですが、
写真の「青一」シリーズだけ観察しても、ひと皮剥けば(ナイタルエッチング
皆別人です。(笑)
 「青一」だけをクローズアップしてみても今回の結果は、
僕の大嫌いな表現で恐縮で土下座したいくらい謝りたい表現で大変申し訳ないのですが、
    "刃物の個性はそれぞれです"
(曖昧で気にくわないのですが僕には簡単に文章にまとめられないので
追々少しずつ書き綴って行きます。スミマセン!)

「青一」固有の鋼個性は、僕には一生分からないと思います。
コレは興味の対象外と言う理由が最も大きく誰か優秀な方に委ねたく
思います、 我!と言う方報告お待ちしております!!!!!!!!

 前述の通り「青一」の中で相当な刃物個性が有ります、
ましてや他のハガネも青一と同様な個体差が有りますので僕の手に
余る状況と感じております。(同じ鋼でもロットの違いは必ず有りそう)
正直、「やってらんねぇー」と言った様相でございます。

 それと… 誤解を生む可能性が有るので詳しくは述べられませんが
ウチの「大当たり!コンビ」の二個体の組織はどちらも「亀ちゃん」
です。
しかし、別の大当たりと呼んでも良いような素晴らしい個体の組織は
完璧な迄の「球状化組織」です。


 この事から…   (誤解を招くのが凄く嫌ですが!)!!
組織が「アミアミ(亀甲模様)」でも良好な鉋は存在します、
揺るがぬ事実です、
「完全球状化組織」の物も矢張り一般に言われる通り素晴らしい
個体が存在します。
  「鋼組織はなんでもええのんか?」
   (マルテン、南天組織はダメでした)
 分りかねます…
もし?ウチのエースコンビが美しい「完全球状化組織」であれば???
この事は今の所ブラックボックスで、
 後進に期待!  報告待つ!!!!!!!!!!!!!!!!!!


まぁ、一応、知的好奇心により組織や複炭化物の分布状態や大きさ
なんかが気になり、金属顕微鏡を持つと観察してしまうものですけど。

結局、大した成果は無く。 「確認した」と言う程度です。
何故か? と言うと、『切れ味が問題!』 ココに尽きるからです。
僕には薄削りの事は余り分かりませんが。
軟らかい刃物個体で複炭化物が有れば、
薄削りに必要と思われる、鋭く刃先厚みの薄い研ぎ加工は大変困難で
「刃付け」という意味だけ、においてはなかなか難しい事になるでしょうが。

軟らかい刃物個体の特殊鋼(複炭化物結構有るやつ)でも
杉等の難削材や欅等の硬木の良好切削が可能で120点のレジェンド鉋が
存在します。
(質より量な職業柄、所有鉋の九割以上が納得いっていない環境です。
山本さんでは無いですが、鉋は「刃先に根性が無いとダメだ!」
なんや、分からんようでつくづくよく分かります、大変共感出来ます!)

 

 以上の理由から現在は組織や鋼の違いには余り興味が有りません。
理由は、同じ鋼でも鍛冶屋さんのさじ加減で微妙に違いが生まれ
全く別の個体として存在するからです、

 人間(鋼)としたくくりでもそれぞれの遺伝子(鋼製造ロット?)を持ち、
更に環境によって!(鍛冶仕事)其々の個性が生まれると言う現実があるからです。


 ある鍛冶屋さんは同じ鋼しか扱わない方が居られます、
「なんでいろんなハガネ使わへんのやろ?」
素朴な疑問です。


 鉋のお勉強を始めた頃は、「ハガネっていろんな種類があるんだぁ〜」
ネットで見たりすると「○○の鋼は、〜な切れ味だ」とか書いてあったり
して僕なんかは興味津々でした。

「有名な大工さんが 〜鉋は、ダメで鍛冶屋に文句を言ったら、
ひと裏使ってみてくれと言われたので、我慢して使ってみたら見違える
程よく切れて、それ以来その鍛冶屋さんのモノ一本で仕事を成され
ハガネは、〜鋼(特殊鋼)だった。」
鉋には男好きする逸話や伝説の様なモノが多分に漏れず有り
興味をそそられる!(笑)
 
この様な話があると思えば、
飛び抜けて「切れ味も永切れも、いわゆる良好切削の大当たり」と
言う垂涎の鉋刃!  
       其のハガネは?   
                「炭素鋼」

なんn〜じゃそりゃ!

 でも現実です。

タダの良質炭素鋼でも垂涎の鉋は存在します!
タダの良質炭素鋼でも垂涎の鉋は存在します!
タダの良質炭素鋼でも垂涎の鉋は存在します!

ご存知の方も居られるでしょうが、鋼により扱う設定温度や時間が
変わるようです。

鍛冶屋てなくてよかったぁ〜  (笑)


だから先程の、同じ鋼しか使わない鍛冶屋さんは、好みの使い慣れた
ハガネで試行錯誤を重ねて居られるようです。

しかし特殊鋼等、多種の鋼の可能性も捨て難く、実際「大当たり」な
120点の鉋は存在します!         (今回の写真に含まれる)
                   さぁ、
僕ならどうするのかな?  …
多分、色んなハガネを触りたくなるけど炭素鋼一本で、お試し位で
他のハガネも叩くのかなぁ〜    妄想はさて置き。


 
今回の写真中に間違い無く「良い刃物と良くない刃物 永切れ〜」
が写り込んでいまする!
全てしっかり調べて無いので今回は言及致しません。
兎に角今回は、複炭化物に焦点を当てた作文ですので「組織から見る
切れ味の違い等はまた何れ報告出来ればと思います。


でも… 組織とか〜どうでも良いのでストレス無く簡単に仕上げて
くれる刃物を簡単に検出して、お勉強を完結したいものです!

 

 

 


                     敬具

 

 

 

 

 

相変わらずこのブログ、地味で人気が無くてアンケート計画はどうしようか
迷ってます、他にも情報収集の為のアンケートしたかったのですけど
どうしよう?  …
ホントは身内への業務連絡的な内容なので読者は、十数名居れば OK! 嬉!
なんですけど、
    「鉋アンケート」は考え直します。

 其れと、こんだけ欲張りに書いたので、誤認、間違いが有る筈です!

皆様のお力で、この稚拙な作文を完成させて下さい、

ただ見は、ダメです! (笑)

 

こんな都市伝説作文が皆様の見識を惑わせては、断固!いけません!!

疑問箇所は、放置しないでコメント欄に必ず書いてください!!!

頼むでぇ!

何卒宜しくお願い致します。

 


今度こそ 【機械的切削信者から鉋個体性能存在への覚醒】  1   です。
書き進めると、どんどん文字数が増えて行く癖をなおしたいなぁ〜